32歳の内村選手は、東京オリンピックの予選で敗退したあと、最初の国際大会として北九州市で行われた世界選手権に出場しました。
そして、24日の大会最終日の種目別の鉄棒では手放し技を次々と決めたほか、着地をぴたりと止める演技で6位になりました。
内村選手は演技から一夜明けた25日、北九州市内のホテルでNHKの取材に応じました。
この中で、自身の演技について「また、予選落ちするのではないかという不安があったが、意地だけで演技をした。着地を決めきれて、しっかりと自分を示せたかなというのはある」と振り返りました。
そして東京オリンピックと世界選手権を終えたうえで、今後、競技生活を続けるかどうかについて「正直、体操をやめたいという気持ちは1ミリもない。ただ、日本代表でずっとトップをやってきて、それが維持できるかを冷静に考えた時に、もう厳しいのではないかという自分もいる。今は気持ちとしては半々という感じだ」と述べました。
さらに「下の世代も結構、実力が上がってきている。負けないだろうなとは思うが、積み上げていく段階が身体的に厳しくなってくる。そこと向き合えるかどうかをしっかりと考えて決断したい」と今後、判断していく考えを示しました。
一方、世界選手権で、日本の男子は橋本大輝選手などが銀メダルを獲得したものの、金には届かなかったことについて「橋本選手も相当練習しているが、それでも及ばなかったのは、まだまだ努力できる部分がある。橋本選手も感じたと思う。自分がことばで伝えるよりも、試合で経験したことの方が次に生かせる。その経験ができたことは、次に向けていい大会だったのではないか」と、今後の活躍に期待を示していました。