男性ホルモンの
値が
先天的に
高い女子選手が
国際大会に
出場することを
制限する、
国際陸上競技連盟の
規定について、スイスの
連邦最高裁判所は、
既定は
差別に
当たるなどと
訴えた
南アフリカのキャスター・セメンヤ
選手の
異議申し立てを
退けました。
国際陸連は、
男性ホルモンの
一種「テストステロン」が
競技力の
向上につながるとして、
この値が
先天的に
高い女子選手に対して、
薬の
服用などで
一定の
値まで
下げることを
国際大会出場の
条件とする
新たな
既定を
設けました。
これに対し、リオデジャネイロオリンピック陸上女子800メートル金メダリストで南アフリカのキャスター・セメンヤ選手が、規定は差別に当たるなどとして、スポーツ仲裁裁判所に無効を求める訴えを起こしましたが退けられ、ことし5月にスイスの連邦最高裁判所に異議を申し立てていました。
スイスの連邦最高裁判所は審理が終了するまで、この規定の運用を差し止めていましたが、30日、国際陸連の新たな規定を正当と認め、セメンヤ選手の異議申し立てを却下したことを明らかにしました。
セメンヤ選手は、先天的にテストステロンの値が高いとされ、薬の服用を拒否していて、ロイター通信などによりますと、800メートルで連覇がかかることしの世界選手権は欠場するということです。
セメンヤ選手は代理人を通じて、「連覇への道を阻まれ非常に残念だが、すべての女子選手に関わる人権保護の闘いを諦めない」とコメントしています。