東京とうきょう五輪ごりん マラソン代表だいひょう内定ないてい選手せんしゅが意気込いきごみ語かたる

選手せんしゅたちは12日にち、前回ぜんかいの東京とうきょう大会たいかいで銅メダルどうめだるを獲得かくとくした円谷つぶらや幸吉こうきちさんの墓はかがある福島ふくしま県けん須賀川すかがわ市しを訪おとずれ、墓前ぼぜんで活躍かつやくを誓ちかいました。

このあと郡山こおりやま市しに移うつって記者きしゃ会見かいけんし、内定ないていした選手せんしゅと補欠ほけつの選手せんしゅが出席しゅっせきしましたが、中村なかむら匠たくみ吾われ選手せんしゅと大迫おおさこ傑すぐる選手せんしゅは新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいを理由りゆうに欠席けっせきしました。

今月こんげつ８はち日にちのレースで女子じょしの最後さいごの１いち枠わくをつかんだ一山ひとやま麻あさ緒いとぐち選手せんしゅは「円谷つぶらやさんについてお話おはなしを聞きき、練習れんしゅうメニューを見みせてもらうことを通をつうじて、マラソンではこつこつとした積み重つみかさねが大事だいじだと感かんじた。私わたしもこつこつと頑張がんばりたい。本番ほんばんではペースの揺ゆさぶりがあっても落ち着おちついて対応たいおうできる力ちからをつけていきたい」と意気込いきごみを述のべました。

またＭＧＣ２に位いで、男子だんしの内定ないてい選手せんしゅでは12日にち、ただ１いち人にん出席しゅっせきした服部はっとり勇いさむ馬ば選手せんしゅは「今いままでは内うちに秘ひめていた負けず嫌まけずぎらいの気持きもちを、オリンピックの舞台ぶたいでは思う存分おもうぞんぶん、体からだで表現ひょうげんして、まずは入賞にゅうしょう圏内けんないに入はいりたい。チャンスがあればメダル争あらそいにからみたい」と述のべました。

また、新型しんがたコロナウイルスがスポーツ界かいにさまざまな影響えいきょうを及およぼしていることについては「今後こんごどういう状況じょうきょうになるか不透明ふとうめいだが、オリンピックに向むけて、やるべきことをしっかりやるだけだと思おもっている」と述のべました。

選手せんしゅたちは今後こんご、所属しょぞく先さきでトレーニングを積つみ、８月はちがつの本番ほんばんに備そなえます。

ＭＧＣ１いち位いの前田まえだ「質しつの高たかい練習れんしゅうを」

ＭＧＣ１いち位いで代表だいひょうに内定ないていした前田まえだ穂みのる南みなみ選手せんしゅは記者きしゃ会見かいけんで「オリンピックにマラソンで出でたいと会社かいしゃに入はいり、代表だいひょうを勝ち取かちとることができ、心こころの底そこからうれしい」と改あらためて喜よろこびを語かたりました。

また、円谷つぶらや幸吉こうきちさんの墓参はかまいりをしたことについては「すごい人ひとがいたんだということを知しった。自分じぶんもしっかり頑張がんばりたいという気持きもちになった」と話はなしました。

そのうえで「オリンピックに向むけて、まずは、元気げんきな状態じょうたいでスタートラインに立たてるよう、継続けいぞくして練習れんしゅうに取り組とりくみたい。レース当日とうじつに自分じぶんの力ちからを最大限さいだいげんに発揮はっきできるよう、まずは、しっかり長ながい距離きょりを走はしって足あし作づくりをして、徐々じょじょにスピードをつけて質しつの高たかい練習れんしゅうをやっていきたい」と意気込いきごみを話はなしました。

ＭＧＣ２に位いの鈴木すずき「覚悟かくご持もって取り組とりくむ」

ＭＧＣ２に位いで代表だいひょうに内定ないていした鈴木すずき亜あ由子ゆうこ選手せんしゅは記者きしゃ会見かいけんで「いまは日本にっぽん代表だいひょうとしての責任せきにんや重おもみを感かんじているが、誇ほこりと喜よろこびを持もって、本番ほんばんにしっかりと自分じぶんの力ちからを発揮はっきできるように日々ひび“覚悟かくご”を持もって取り組とりくんでいきたい」と今いまの気持きもちを述のべました。

また、円谷つぶらや幸吉こうきちさんの墓参はかまいりをしたことについては「東京とうきょうオリンピックで、自己じこベストを出だしたのは金メダルきんめだるのアベベ選手せんしゅと銅メダルどうめだるの円谷つぶらやさんの２に人にんだったという話はなしを聞きき、本番ほんばんに自分じぶんの力ちからを出だせばきっと可能かのう性せいはあると思おもった」としました。

一方いっぽう、ことしに入はいって右みぎ太ふとももの肉離にくばなれで調整ちょうせいに影響えいきょうが出でていることについては「順調じゅんちょうに回復かいふくしている。本番ほんばんにしっかり力ちからを出だすためにも、今いまは慎重しんちょうにやっていくべきだと思おもっている」と明あかしました。

そのうえで「本番ほんばんはスピード化かが予想よそうされるので、そこにしっかりと対応たいおうしていきたいし、暑あつさ対策たいさくなどさまざまなやるべきことは尽つくして、最後さいごまでメダルを目指めざして走はしりたい」と意気込いきごんでいました。

代表だいひょう逃のがした松田まつだも登壇とうだん

12日にちの会見かいけんには補欠ほけつの選手せんしゅも出席しゅっせきし、このうちことし１月いちがつの大阪おおさか国際こくさい女子じょしマラソンで好こう記録きろくを出だしながら、今月こんげつの名古屋なごやウィメンズマラソンで一山ひとやま麻あさ緒いとぐち選手せんしゅにタイムを破やぶられ、東京とうきょうオリンピックの代表だいひょうを逃のがした松田まつだ瑞みずほ生なま選手せんしゅも登壇とうだんしました。

松田まつだ選手せんしゅは会見かいけんの冒頭ぼうとう「内定ないていとはならなかったが、内定ないていした選手せんしゅと同おなじ気持きもちで最後さいごまで戦たたかいたい」と東京とうきょうオリンピックに向むけて調整ちょうせいしていく意気込いきごみを話はなしました。

しかし、内定ないてい選手せんしゅと一緒いっしょに並ならぶ会見かいけんに「せつない気持きもちになるが、目標もくひょうは」と質問しつもんされると「正直しょうじきなところまだ気持きもちの整理せいりがついていないので」と涙なみだでことばがつまり「再さいスタートを切きれるぐらい気持きもちを戻もどして、体からだを整ととのえてからまたチャレンジしたい」と声こえを振り絞ふりしぼっていました。

瀬古せこプロジェクトリーダー「最強さいきょうメンバーを選出せんしゅつ」

日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめいの瀬古せこ利彦としひこマラソン強化きょうか戦略せんりゃくプロジェクトリーダーは、いわば“一いち発はつ勝負しょうぶ”となる選考せんこうレース、ＭＧＣ＝マラソングランドチャンピオンシップを導入どうにゅうするなど、２に年ねん半はんかけてじっくりと選えらんだ今回こんかいの代表だいひょうについて、「最強さいきょうのメンバーを選出せんしゅつすることができた」と胸むねを張はりました。

ただ、会場かいじょうが東京とうきょうから札幌さっぽろに移うつり、高低こうてい差さの少すくないフラットなコースで行おこなわれることから高速こうそくレースになると予想よそうされ、ケニアやエチオピアの選手せんしゅらが強力きょうりょくなライバルとなります。

具体ぐたい的てきな目標もくひょうについて瀬古せこリーダーは「世界せかいのレベルを考かんがえたら、簡単かんたんにメダルが取とれるというようなことはなかなか言いえない。ただ、メダルを取とるという気持きもちで練習れんしゅうしないとメダルは絶対ぜったい取とれない。われわれは最後さいごの最後さいごまでメダルを必かならず取とるという覚悟かくごで練習れんしゅうをさせていきたい」と述のべました。

そして、前回ぜんかいの東京とうきょう大会たいかいで銅メダルどうめだるを獲得かくとくした円谷つぶらや幸吉こうきちさんの墓参はかまいりをしたことについて「『円谷つぶらやさん、天国てんごくから選手せんしゅを応援おうえんしてください、よろしくお願おねがいします』と伝つたえてきた。選手せんしゅたちが自分じぶんの力ちからを100％出だせれば、きっといい結果けっかが出でると思おもうし、いい結果けっかが出でたら、また円谷つぶらやさんに報告ほうこくに行いきたい」と話はなし、オリンピックでの活躍かつやくを誓ちかいました。

一方いっぽう、新型しんがたコロナウイルスの東京とうきょうオリンピックへの影響えいきょうが懸念けねんされることについて「僕ぼくはそんなことは考かんがえてもいないし、決きまってもいないことについては言いえない。やることありきで準備じゅんびするだけです」と述のべました。